Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • サウジアラビア
  • サウジアラビアは「世界的な成長ストーリー」と、WEFに先立ちファイサル・アル・イブラヒム経済・企画相がコメント

サウジアラビアは「世界的な成長ストーリー」と、WEFに先立ちファイサル・アル・イブラヒム経済・企画相がコメント

Short Url:
16 Jan 2023 12:01:31 GMT9
16 Jan 2023 12:01:31 GMT9
  • サウジアラビアの経済・企画相は、強力な陣容のWEF年次総会への代表団 と共に、ダボスでの国際的な関与から具体的な進展が生まれると確信している
  • 冬季開催に戻ったWEF年次総会を前にして、時事問題のTVトークショー「フランクリー・スピーキング」に経済・企画相が出演した

タリク・アリ・アーメド

スイス、ダボス: 世界の政府首脳、企業トップ、技術分野の第一人者らが、世界経済フォーラムの年次総会への参加のために、標高の高い、雪で覆われたスイスの都市ダボスに集う。確実なことが1つある。サウジアラビアが注目の的となることだ。

「サウジアラビアが自身の世界的な成長ストーリーを示したことに疑いの余地はありません。そして、過去7年間、私たちはこの変革への尽力だけでなく、変革の実現を目にして来ました」と、冬季開催に戻ったWEF年次総会を前に、サウジアラビアのファイサル・アル・イブラヒム経済・企画相が、アラブニュースの「フランクリー・スピーキング」で語った。

最も注目を集めている時事問題トークショーに出演した経済・企画相は、「サウジアラビアが、現在のパートナーだけでなく、将来のパートーナーにとっても魅力的な投資先であることを示すさらに数多くの根拠があります」と語った。

サウジアラビア高官から成る代表団には、アル・イブラヒム経済・企画相以外にも、駐米大使のリーマ・ビント・バンダル・アル・サウード王女や、外務大臣のファイサル・ビン・ファルハーン王子、アーディル・アル・ジュベイル外務担当国務大臣、ハーリド・アル・ファーレフ投資大臣、ムハンマド・アル・ジャダーン財務大臣、アブドゥラー・アルスワハ通信情報技術大臣、バンダル・アル・ホレイフ産業・鉱物資源大臣、リヤド市王立委員会のファハド・アル・ラシードCEOが参加している。

アラブニュースの「フランクリー・スピーキング」で話すサウジアラビアのファイサル・アル・イブラヒム経済・企画相。 (AN写真)

「私たちの経験と学びを共有することには大きな価値があります」と、アル・イブラヒム経済・企画相は「フランクリー・スピーキング」で司会のケイティ・ジェンセン氏に語った。「関与することには大きな価値があり、私たちは関与のみではなく関与から生じる具体的な進展に焦点を置いています」と、経済・企画相は続けて述べた。

「私たちにできる貢献は数多くあります。また、それだけでなく、ダボス会議に参加することで獲得できるものや利益となることも多くあります。私たちの変革に影響を与え得る世界の事柄や私たちの変革が貢献できる事柄の脈動を指先に感じ続けることで多くのものを得られるのです」。

「変化する世界情勢におけるサウジアラビアの変革」と題されたサウジアラビアをテーマとしたパネルディスカッションがフォーラムのメイン会場の一つで開かれる。アル・イブラヒム経済・企画相のメインセッションである「流動性と脆弱性の間で: MENAにおける変革」は1月19日に行われる。

アル・イブラヒム経済・企画相 (41歳) は、サルマン国王の下、2021年に閣僚となった。彼は同省のスタッフや他の閣僚らと共に数多くの野心的なギガプロジェクトを管轄している。

6年前、当時のムハンマド・ビン・サルマン副皇太子がサウジビジョン2030を発表した。サウジビジョン2030は、サウジアラビアを石油依存の保守的な王国から若々しさに溢れ観光客にとって魅力的で技術と投資と娯楽の中心地へと変身させるべく構築された戦略プランである。

アル・イブラヒム経済・企画相は次のように述べて、計画のいくつかが過度に野心的だという批判を退けた。「もちろん批判は生じるでしょう。しかし、結局、これが前例の無い試みなのだということを忘れてはいけません。それでも、私たちはこれが成功すると確信しています」。

アル・イブラヒム経済・企画相 (41歳) は、サルマン国王の下、2021年に閣僚となった。彼は同省のスタッフや他の閣僚らと共に数多くの野心的なギガプロジェクトを管轄している。 (AN写真)

アル・イブラヒム経済・企画相はさらに、「これらプロジェクトのほとんどは、経済セクターの成長を支えたり、民間セクターの投資をさらに促すためのものです。こうしたプロジェクトは、計算された計画であり、野心的であっても、入念に考え抜かれた取り組みなのです」。

「当然、プロジェクトが進捗するにつれて、継続的な進歩があり、変更が必要な点について継続的な評価が行われます。それでも、なお、私たちはこれらの予定は実現可能だと100%確信しています。プロジェクトの中には特に野心的なものもあります。私たちはその達成について非常に強気でいます」

数々のプロジェクトはサウジアラビアの経済的生産性に貢献するだけではなく、「世界の取り組みとイノベーションの機会にトリクルダウン効果を及ぼす」だろうと、アル・イブラヒム経済・企画相は述べた。

こうした変化により、第一線の思想家や研究者、技術開発者がサウジアラビアに進出することになると、アル・イブラヒム経済・企画相は見込んでいる。しかし、こうしたプロジェクトや計画に伴う多くの課題についても経済・企画相は言及した。

「私たちが直面している第一の課題は、経済の多様化に関連したことです。サウジアラビアは経済成長の源となるものを多様化しなければなりません」。

「石油関連以外の活動の増強するペースを上げるという点では、私たちは素晴らしい成果を挙げています。しかし、その方向で、まだ成長の余地があるのです。地域的に世界的に競争力のある、より多様でより複雑な輸出品のポートフォリオが実現するまで成長できるはずなのです」。

サウジアラビアが自身の世界的な成長ストーリーを示したことに疑いの余地はありません。そして、過去7年間、私たちはこの変革への尽力だけでなく、変革の実現を目にして来ました.

ファイサル・アル・イブラヒム経済・企画相、サウジアラビア

第二の課題はチャンスでもあると、アル・イブラヒム経済・企画相は言った。

「サウジアラビアは高齢化社会ではありません。人口の60%は30歳未満です。若い世代はやがて成長を遂げます。、そして、ある時点で、専門家が『人口ボーナス』と呼ぶものを私たちは確実に最大限活かさなければなりません。それは、若い世代のサウジアラビア人とサウジアラビアで暮らす人々が、労働年齢に達し労働市場に参入する時に生み出す価値のことなのです」。

最後に、第三の課題は、国家と制度の機能に関することだと、アル・イブラヒム経済・企画相は述べた。

「私たちは過去7年間で大きく成長しました。しかし、これからの8年から10年の間に、2030年までに、サウジアラビア政府の制度的機能を、とくに経済と開発の側面において、世界的レベルで競争力を有した世界標準にしようと、私たちは固く決意しています。その理由は、特に、政府の制度的機能が、政策の質やサウジアラビアを取り巻く変化にいかに迅速に賢明に対応できるかを大きく左右するからです」と、アル・イブラヒム経済・企画相は付け加えた。

アル・イブラヒム経済・企画相は、サウジアラビアの若い世代が経済の多様化を実現する上で鍵となる要因であると、ケイティ・ジェンセン氏に語った。 (AN写真)

サウジアラビアは、世界レベルのプレーヤーとしての地歩を固める一つの方法として、世界経済フォーラムの地域会合の開催地をサウジアラビアに誘致しようとしている。砂漠のダボスだ。

「私たちには、(WEFとの) パートナーシップの機会について、明確なアジェンダが複数あります。そのうちの1つは、世界的な課題の解決に取り組むための、内容を非常に特化させた、サウジアラビアを拠点としたフォーラムの模索です。私たちはダボスで実験的に1つ開始しつつあります。そこから発展させる予定です」と、アル・イブラヒム経済・企画相は述べた。

「それに加えて、私たちは世界経済フォーラムが支持する様々な取り組みに関与しています。そして、私たちは新たな取り組みを開始しようと話し合いも行っています。近い将来にその取り組みについてお聞き及びになるかもしれません」。

冬季に開催された最後の対面式のダボス会議は、2020年、新型コロナ禍が世界的な健康上の緊急事態と宣言される数日前だった。2021年にはバーチャル開催となり、昨年の会合は感染者の急増により、1月から5月に開催時期が変更された。

「分断の世界の協調」の理念の下、今年のダボス会議には、記録的な人数の来場者と世界のリーダーたちの参加が見込まれている。

特に人気
オススメ

return to top